~魅力を発信 街づくり~
横須賀ビール「YOKOSUKA PRIDE」
京浜急行線「横須賀中央駅」近くに佇むレトロで重厚なレンガ造りの外観が印象的な「横須賀ビール」。街のコミュニティの“場”として地元からも愛され、連日多くの人で賑わっている。
クラフトビールブームとともに、地域に根ざしたマイクロブルワリーが全国に増えつつある昨今。㈲たのし屋本舗が展開する「横須賀ビール」はそんなブルワリーのひとつで、横須賀市では現在、唯一のクラフトビール醸造所となっている。
地元の食材や水を活かして醸造したビールは4種類。ネーミングも「DOBUITA HAPPY(ペールエール)」、「YOKOSUKA FOREST
GINGER(生姜を使用したビール)」など、地元にちなんだもの。
そのコンセプトは『食×農(漁)×ビール=街づくり』。
地元生産者の夢と誇りを食としてお客様に提供することで、人と人との繋がりが生まれ、また、お店を通じてサスティナビリティ(持続可能性)を意識した商品開発などを行い、生産者とのコミュニティも広がっていく。 そうして地域を活性化していきながら、横須賀をさらに元気にしていくことこそが街づくりであり、「YOKOSUKA
PRIDE」なのだと、 代表の下澤氏は語る。
「横須賀ビール」は大人同士が楽しそうに笑っている姿を子供たちが見て、『大人って楽しそう』と感じてもらえるような、大人も子供も一緒に楽しめる地域のコミュニティの“場”も兼ねたビアパブを目指している。
- 有限会社 たのし屋本舗 神奈川県横須賀市追浜町3-38 ☎046-874-8755
■公式HP
~楽しさを伝える 料理教室~
LATURE(ラチュレ)
渋谷は青山学院のそばにあるフレンチレストラン「ラチュレ」。オーナーシェフの室田拓人氏は「タテルヨシノ」などの有名店で修業を重ね、2016年に独立。「ゴー・ミヨ」にて「明日のグランシェフ賞」受賞、「ミシュランガイド東京2018」では一つ星を獲得し、その実力を飲食業界に知らしめている。
そんな室田氏は、公民館を利用して定期的に子ども向けのフランス料理教室を開催している。それは、飲食業界の未来をつくるのは大人ではなく、今の子どもたちだからだ。
コック帽をかぶり、サラダ、スープ、お肉料理、デザートの班に分かれてフランス料理作りにチャレンジ。最後は一品ずつサーブして、コース仕立ての本格フランス料理をみんなで楽しむ。
室田氏曰く、多くの子ども達と料理を作っていると、『料理が楽しい』という純粋な気持ちを思い出し、そういった想いや喜びを逆に子ども達から教わるのだとか。
一緒に料理をしながら、プロの包丁さばきや、食材を焼いたりする姿を初めて見た子どもたちからは、『かっこいい』、『やってみたい』という声があがる。このような取り組みを続け、子どもたちが飲食業に対する憧れや夢を抱くきっかけになればと、日本の食の未来のために続けている。
「料理人一人ひとりが未来に目を向けて真剣に取り組んでいくことで、『皆が憧れる飲食業界』を実現できると信じています」と、室田氏は力強く語ってくれた。
- LATURE(ラチュレ) 東京都渋谷区渋谷2-2-2 青山ルカビルB1F ☎03-6450-5297
■公式HP
~100%国産小麦 地産地消~
ムール ア・ラ ムール「湘南小麦プロジェクト」
神奈川県伊勢原市にあるベーカリー「ムール ア・ラ ムール」は、行列ができる人気店。
ゆっくりと手間をかけて挽いた小麦粉で作られるパンは、雑味がなく麦本来の甘みと香りを楽しめると評判を呼んでいる。
オーナーの本杉 正和氏は、どうやったら本当においしいパンが焼けるのかを考え抜き、地元産の小麦を自社製粉してパンを作るという地産地消への挑戦「湘南小麦プロジェクト」を続けている。
2007年7月、石臼製粉プラント「ミルパワージャパン」を師である高橋 幸夫シェフから引き継いだ。
当時、農家の高齢化が進み、北海道以外の小麦畑は減りはじめていた。日本中のご当地小麦の価値を高めるため、本杉氏は試行錯誤を続けながら製粉技術を磨いてきた。国産小麦で焼かれたパンは麦本来の風味が残り、味わいも豊かでその秘められた実力に驚かされる。神奈川で生まれた湘南小麦は、香り高いおいしいパンを求める消費者からの支持が広がるにつれて、小麦の取り引き農家も増え、作付け面積も生産量も大幅に増加。地産地消の取組みとして成功している。
また、食育イベント「麦踏み塾」を主催し、参加者は6年目の2019年、累計1400人を超え大盛況。毎年300人以上に国産小麦の価値を啓蒙し続けている。